ご近所釣行記

サラリーマンアングラーの備忘録です。

キジハタクエスト

新たな相棒rav4 がやってきて早二ヶ月。

この記事を書いているのがちょうどお盆過ぎですが、

かれこれ9週間連続で釣りに行っています…。

 

 

 

納車になったら乗せてね!!

と言ってくれていた関係各位の皆様、

ご連絡がないと勝手に釣りの予定が入りますので、

是非ご一報ください。笑

 

 

今年は梅雨がなかなか明けず、夏は本当にくるのか??なんて思っていましたが、しっかり酷暑がやってきましたね〜。

 

 

 

長雨の影響で水温が安定しないと思っていたら、急に気温が上がりさらに悪循環と言った感じで、海に行こうが山に行こうがなかなか良い状況で釣りが出来ない週末が続きました。

 

 

ですが、広瀬折立バス釣りクラブの2人を始め、僕の釣り仲間たちはタフなコンディションの中でもドラマを起こし、しっかりと釣果を伸ばしていく…。笑

 

 

一方、僕は数は釣れても、武者震いが起こるような魚(僕らはこれをドラマフィッシュなんて勝手に呼んでいる笑)を釣ることが出来ない。

 

 

 

「難しいなぁ〜。」

釣りの帰りの車の中で、ボソッと呟くと、

 

「それ毎週言ってますよ。笑」

と後輩のま○とくんから言われる始末。

 

 

 

釣れようが釣れまいが、仲間と一緒に自然に囲まれ、ルアーを投げているだけでとても楽しく幸せな時間なのですが、納得のいく魚が釣りたいという気持ちもあるというのが釣り人の性。

 

 

我慢の釣りが二ヶ月ほど続いていましたが、この度"ドラマフィッシュ"と呼ぶにふさわしい魚を釣ることが出来たので、またつらつらと。

 

 

 

 

 

 

 

 

タイトルの通り、その魚は"キジハタ"です。

 

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↑実際に釣ったやつ。

 

キジハタは日本海側の磯場などにいる魚で、僕らがよく狙っているアイナメやソイなどと同じくロックフィッシュと呼ばれる魚の一種です。

 

中国、北陸地方なんかではアコウとも呼ばれメジャーなターゲットなのですが、ここ数年、放流が盛んに行われていることや、海水温の上昇などもあり、新潟や山形、秋田などでも釣れるようになってきているそうで。

 

 

ですが、釣れるようになってるといっても、書き出すとめっちゃ長くなるので端折りますが、魚の数自体がそもそも少ないですし、普段釣ってるアイナメなんかとは種類が違うので、同じロックフィッシュと括られていますが、釣り方も全く違うらしい未知の魚。

 

ネットの情報もほぼないに等しい…。

 

ただ、普段釣りをする太平洋側にはいないレアな魚で且つシーズンが夏であり、そして、アイナメやソイよりもパワフルなファイトという噂…。

 

 

釣ってみたい…。

でもよくわからない…。

どうしよう…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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僕の心の中の茂野吾郎がこう諭す。

 

「吾郎君!そうですよね!やります!」

 

 

 

 

 

 

 

偶然に偶然が重なり、僕と釣り仲間2人がたまたま同じタイミングで有給だったので、特にアテもなく山形と新潟の県境へ行くことに。

 

 

 

"とりあえず行ってみる"

これが僕たちの定番のスタイルで、

まさにキジハタクエス

今回もとりあえず唯一情報があった鼠ヶ関(ねずがせき)漁港を目指し出発!

 

 

何だかんだ3時間はかかり、7時過ぎに到着。

 

 

ポイントに着くと、漁から帰ってきたらしきジイさんが僕らに話しかけてくる。

「何釣りに来たのや?」 

 

「キジハタです!ハタ!」

僕たちがそう言うと、

 

「!!!!????」

ジイさんは驚いたのか細い目を見開いてこちらを向く。

そして、軽く鼻で笑って目をそらす。

 

そんなものはココにはいないよ!的なリアクションなのか、とりあえずめちゃくちゃバカにしてたのは分かった。笑

 

絶対釣ってやるぞと気合が入る。

 

 

この日は波が高くなる予報で、着いてみると、予報通り波風共に強い。

 

とりあえずは同じロックフィッシュだしということで、普段やってるようにルアーを投げてボトムを取って、魚の住みかを探す。

 

 

3人各々がめぼしいポイントへ

ルアーを打ち込むが…。

 

釣れると大声を出す3人の誰からも声が聞こえない。

聞こえるのは爆荒れ日本海の波の音だけ。

 

 

 

 

あなた(キジハタ) 追って 鼠ヶ関
悲しみの日本海
愛を見失い テトラの上
落ちる涙は
積もることのない
まるで 海雪〜♪

 

 

 

 

釣れな過ぎてジェロの海雪で替え歌を考える…。

 

2時間ほど粘るが何もない。

得意の航空写真サーチで近場のポイントへ移動するが、風がモロに当たり釣りにならなそう…。

 

 

そんな時、漁港にいた釣り人を見つけ、

釣り場でのコミュ力が尋常じゃないリ○ウ君が、一目散に駆け寄り話しかけに行ってくれた。

 

遠目に見ていたが何やら盛り上がっている。

残された僕ら2人もその人の元へ。

 

釣り人に話しかけると、快く色々と教えてくれる人もいるが、あしらわれたり、釣り場についてはうまくはぐらかされて明確な情報を教えてくれない人もいる。

自分で開拓したポイントや、釣り方を全く見知らぬ人に教えるのを躊躇う気持ちは分かるし、僕自身も場所によっては聞かれても明言を避けることもある。

 

だがこの人は振り切れた良い人だった。笑

わざわざグーグルマップで、場所まで示してくれて至れり尽くせり。

 

3人で深々と頭を下げて感謝する。

 

何のアテもなく家を飛び出してきたが、現地の人に話しかけることで状況に光が差す。

この手探り感というか、村人に話しかけてヒントをもらうRPG感がたまらなく好きだったりする。笑

 

 

時間も時間だったので、先に昼飯を食ってから教えてもらったポイントに行くことに。

 

途中立ち寄ったガソリンスタンドで、店員のおばちゃんが仙台ナンバーを見て物珍しそうに話しかけてくる。

「わざわざ何釣りに来たの!?」

 

キジハタの写真を見せて、「これです!キジハタ!」と言うが。

 

知らないね〜、ははっ。よく分からないけど3人で1匹ずつ釣れるといいわね。

 

朝のジイさんもそうだが、何かと現地の人の発言が耳に残る。笑

 

絶対釣ってやる。

後部座席でひとり僕は闘志を燃やした。

 

 

 

 

 

 

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地元の人気店でラーメンを食べる。

真夏で汗をかいた体には、スープが沁みる、めちゃくちゃうまい。

 

地元の美味しいものを食べるのも釣り遠征の醍醐味だったりする。

 

 

腹ごしらえは済んだので、

いざ、教えてもらったポイントへ。

 

相変わらずの爆風、高波。

これ大丈夫かな?と思いながらも、せっかくの情報だ、やってみないことには始まらない。

 

 

ルアーを投げるが相変わらず反応はない。

 

情報があっても、天候がこれじゃどうしようもないのか…と思っていると、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ザッパーーン!!!

 

しきりに磯場に波が打ち付けていたが、

明らかに大きい音。

 

顔を上げると白波が目の前に。

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↑こういう波!!笑

 

 

 

 

 

 

 

一番低く海に近い場所にいた僕は頭から波を被ってしまった。

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少し乾いた後でこの有様。

 

別角度から見ていた友達からは、「死んだと思った!」と言われるほど。笑

 

 

安全第一!釣果第二!

これは超大前提なので、危険を感じ移動。

 

 

 

波を被ったTシャツやら、タイツやら、靴やらを乾かしながら風の当たらない港で子サバを釣る。

 

 

こんなんじゃない…。

サバが釣りたくて来たんじゃない。笑

 

 

 

 

 

 

 

鼻で笑ったジジイ、心優しい釣り人、ガソスタのオバハン、波を被ったオレ…。

 

小馬鹿にされて、波被って海にまで笑われて…、

このままじゃ終われぬ!

 

一つ一つの出来事が

クライマックスの涙の伏線だと信じて…!

 

 

 

夕まずめの高活性タイムに波風共に当たり過ぎず釣りが出来る場所を教えてもらったポイントの周辺で探す。

 

めぼしいところは二箇所。

17時を過ぎたところで風が少し落ち着いた。

 

これは星巡りが良いんじゃねえーの!?

とかも思ったが、冷静に冷静に。

 

 

 

まず一箇所目へ。

数分やるが、潮がキツくルアーがまともに操れないし、もちろんアタリもない。

 

みんなと目を合わせるが、

釣れないよと首を横に振る。

 

こういう時はすぐ移動だ。

 

 

そして二箇所目のポイントへ。

何だかんだ6時前になり日没まで1時間弱。

 

泣いても笑ってもここで最後。

 

波を遮るように岩が波と平行に張り出している。

若干潮が緩んで小魚が溜まりそうな良い雰囲気を今日初めて感じた。

 

 

自分の嗅覚を信じて怪しいコースに、小魚に似せたようなルアーを通して操る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

答えはすぐに出た!

 

ガツンっ!!!と激しい当たりが。

ラインが走る。

 

魚の姿は見えないが、味わったことのない走り方、絶対にキジハタだ!

 

 

 

「っしゃああああ、きたあー!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   

 

逃すものかと肩に力が入る。

足元まで手繰り寄せたところで、

 

 

 

 

ロッドがフッと軽くなる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「バレた…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

うわわわわわわわーーーーーーん、絶対キジハタだよおおおおおおおーーーーん、あーーーーーーーーーーーっーーっら!

 

 

 

 

 

 

    

 

 

磯場で寝っ転がり嗚咽する。笑

朝から今の今まで、狙っていた魚をやっと目の前にして、頭が真っ白になり完全にファイトの主導権を握られてしまった…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その時点で18時10分。

あと50分ほどあるが、こんなチャンスは経験上1日に何度も来ない。

 

 

だが、ここまで来て諦めるのもポリシーが許さぬ、最後まで完遂してこそだ!

釣れるまで釣りをすれば釣れる!

そう昔から自分に言い聞かせてきた。笑

 

 

同じパターンで丁寧に丁寧に、

サカナクション新宝島くらい

丁寧にルアーを操る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

釣れない沈黙の時間が続く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

18時半過ぎ。

「もうあんなチャンス二度目はないよ。」

隣にいたリ○ウ君につい弱音を。

 

「そう言うなって〜!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴンッッッッ!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

きたあああああ!!!!!このタイミングでええええええ!!!!笑

 

釣りの神様は僕に二度目をくれた。

 

 

隣の彼は、

え!え!え!いま!??!え!え!まじ!まじかよ!!

と僕より興奮している。

 

 

 

 

失敗は繰り返さん!しっかりとフッキング、魚を通してくるコースを冷静に俯瞰し、ロッドワークで魚を手繰り寄せる。

 

 

 

 

そして…!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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もうね、少し泣きましたよ。笑

 

大きくガッツポーズ、仲間とハイタッチ。

自分のことのように喜んでくれる2人。

嬉しくて嬉しくて…。

 

 

何もわからぬ状態から手探りでやってきて、全てが噛み合ってやっと一本釣ることができた嬉しさたるや。

 

 

こういうのを経験しちゃうと、

"やっぱやめらんねえよなー"って

なっちゃうんですよね。

 

 

 

 

そして、まだ時間は少し残っている、

みんなも釣ってくれ!!

 

 

 

 

 

「あ、きた!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すみません、僕が小さかったですがもう1匹釣りました。笑

 

 

2匹釣ってしまい、2人にスイッチが入って、結果的には日が暮れても少しやる始末。

まあお決まりです。笑

 

 

 

 

 

 

 

 

結局、釣果は僕が釣った2匹。

ですが、最初にバラした1匹、あれは後から釣った2匹より引きが格段に強かった。

ソイツを釣りたい、そしてみんなが悔しがっている。笑

日本海には宿題が残ってしまいました。

 

 

 

 

小ちゃい頃に、どこにいるかも分からないのにカブトムシが捕まえたくて虫取り網片手に家を駆け出していく、誰もが味わうあのワクワク感を未だに味わいたくて、もうすぐ25歳になるサラリーマン達がやっているんです。

そして、目当ての魚を釣り上げて、海辺で泣きながらハイタッチしてるんです。

 

どう思うかはあなた次第…。笑

 

 

 

 

 

 

 

てな感じで、

キジハタクエスト上々の出来でした。

to be continue.ってやつですね。笑

 

 

それでは〜。